歌謡
先日、NHK BSプレミアムでオンエアされた
『稀代のヒットメーカー 作曲家 筒美京平』特集が
僕らの周りで話題を集めている。
筒美京平といえば、日本の歌謡界、ポップス史上最も売り上げを記録している作曲家。
60年代後期のグループサウンズ時代から70年代のアイドル黎明期、80年代アイドル全盛期、
さらにCD時代を迎え、邦楽が多様化し始めた90年代、
そして音楽業界が不況になっていく2000年代に入っても多数のヒット曲を手がけ続けた
天才作曲家。
過去にトップ10入りしたシングルが200曲以上、ナンバーワンヒットは39曲、
作品の総売上枚数は実に7600万枚を超える。
これは、小室哲哉も桑田佳祐も及ばない作曲家歴代1位の記録だ。
あまりにも多作ゆえ実在しない人物ではないか?
複数のゴースト作曲家によるチームなのでは?
という説も絶えなかったそうだ。
これは京平先生自身がメディアに登場する機会が極端に少なく、
存在自体が都市伝説化していたことも理由に挙げられる。
そういった意味でも今回の番組が注目を集めたのだと思う。
ちょうど今月は和モノの7インチを整理していて、
カテゴリー、作家別に分類したりすることで、歌謡曲に新たな観点を見出していたところで、
『京平ソングブック』コーナーを設けようとシングルの歌詞カードにクレジットされている
作家の名前を一枚一枚確認していたところだった。
そしたら次から次へと出てくる出てくる、
当時普通に耳にしていたヒット曲にも京平作品が多数紛れ込んでいたり、
こんな歌手にも楽曲を提供していたのかっていう発見だらけだった。
データ(*)によると、京平先生が50曲以上の楽曲を提供した歌手は
野口五郎、郷ひろみ、太田裕美、南沙織、岩崎宏美の5人。
中でも最多は郷ひろみの87曲で、シングルA面になった24曲の内、20曲がトップ10ヒット。
デビュー曲の『男の子女の子』から『よろしく哀愁』まで名作多数。
70年代アイドルポップスの先駆者、南沙織はデビュー曲『17才』を始めシングル14作が京平作品。
女性歌手では太田裕美の76曲が最多。やはり大ヒット曲『木綿のハンカチーフ』が白眉。
この代表曲をはじめ浅丘めぐみも多数。
山口百恵は京平作品のイメージがないが、この方は多数あり。
京平先生にとって初の1位になった楽曲『ブルーライトヨコハマ』
超ベテラン女優、歌手の初期の姿も楽しめる7インチの醍醐味。
京平先生自身も最も好きな曲に挙げるこの曲は京平作品売上No.1。レコード大賞受賞。
♪カラオケでサビの英語の歌詞適当に歌いがち
完璧に濃い目の「どや顔」のこの方はこれでレコ大受賞。
デビュー曲から京平作品を歌っていた実力派 岩崎宏美。
両面名曲。
初期はGSモノも多数作曲。
GSからの流れか、堺センセイや井上順の名曲も多数手がける。
実は演歌歌手の作品はあまり手がけていない。いかにも演歌調の楽曲にはしないようだ。
このルックス、現代でも売れそう。
我々の世代のトップアイドルの一人、マッチはデビュー曲『スニーカーぶるーす』以降、
代表曲の多くが京平作品。
でも『ハイティーンブギ』は山下達郎。
マッチに比べると少ないが、やはりこの方も何枚かのシングルが京平作。
これもそうだったのか...。
ジャニーズではマッチとともに京平作品をデビュー時から多数歌っている少年隊。
80年代アイドルの中でも特に作家に恵まれていた感があるキョンキョンも『夜明けのMEW』などの名曲が京平作品。
特に『真っ赤な女の子』はテクノ歌謡として評価が高い。
ロック歌謡と称された桑名正博もデビュー作からほとんどのシングルが京平作品。
タイトル通りナンバーワンヒットになったコレが代表曲。
洋楽で言えば a-ha みたいな、80sといえばコレ、みたいな曲。
どや顔だが、こういうシティポップスの方って自作曲だと思ってた。
80年代アイドルではやはり作家、楽曲に恵まれていた。
コレ、[Pistol In My pocket]でしたっけ、井坂さん?こういう大胆な洋楽からの引用(パクリ?)も見られる。
珍しい近田春夫とのコンビ作。名曲。
ラテン・ディスコな名曲。中原理恵も京平作多数。
庄野真代は和製ファンカラティーナ多数。
日本国民誰もが知るこの曲も。
藤子A先生作詞、京平先生作曲という夢のコラボ。個人的にも一番欲しいレコード。
番外編
残念ながらCDしかリリースされていないが、やっぱり僕らにはこの曲。
しかし、先生の生涯稼いできた印税の額ってどんくらいだろう?
天文学的数字なのは間違いないところだ。
と、いう訳で長々とお送りしてきた筒美京平特集いかがだったでしょうか?
モチロンこんなのホンの一部ですが。
ほとんどの名曲がEARTHBEATで聴けるのでチェックされたし。
『千のヴァイナル』でも、いずれ裏京平特集やりますのでお楽しみに。
最近こんな感じで和モノばっかですが。
*参考資料『Hotwax presents 歌謡曲 名曲名盤ガイド 作曲家編 1959-1980』
*協力 : 円盤堂
文中一部敬称略
『稀代のヒットメーカー 作曲家 筒美京平』特集が
僕らの周りで話題を集めている。
筒美京平といえば、日本の歌謡界、ポップス史上最も売り上げを記録している作曲家。
60年代後期のグループサウンズ時代から70年代のアイドル黎明期、80年代アイドル全盛期、
さらにCD時代を迎え、邦楽が多様化し始めた90年代、
そして音楽業界が不況になっていく2000年代に入っても多数のヒット曲を手がけ続けた
天才作曲家。
過去にトップ10入りしたシングルが200曲以上、ナンバーワンヒットは39曲、
作品の総売上枚数は実に7600万枚を超える。
これは、小室哲哉も桑田佳祐も及ばない作曲家歴代1位の記録だ。
あまりにも多作ゆえ実在しない人物ではないか?
複数のゴースト作曲家によるチームなのでは?
という説も絶えなかったそうだ。
これは京平先生自身がメディアに登場する機会が極端に少なく、
存在自体が都市伝説化していたことも理由に挙げられる。
そういった意味でも今回の番組が注目を集めたのだと思う。
ちょうど今月は和モノの7インチを整理していて、
カテゴリー、作家別に分類したりすることで、歌謡曲に新たな観点を見出していたところで、
『京平ソングブック』コーナーを設けようとシングルの歌詞カードにクレジットされている
作家の名前を一枚一枚確認していたところだった。
そしたら次から次へと出てくる出てくる、
当時普通に耳にしていたヒット曲にも京平作品が多数紛れ込んでいたり、
こんな歌手にも楽曲を提供していたのかっていう発見だらけだった。
データ(*)によると、京平先生が50曲以上の楽曲を提供した歌手は
野口五郎、郷ひろみ、太田裕美、南沙織、岩崎宏美の5人。
中でも最多は郷ひろみの87曲で、シングルA面になった24曲の内、20曲がトップ10ヒット。
デビュー曲の『男の子女の子』から『よろしく哀愁』まで名作多数。
70年代アイドルポップスの先駆者、南沙織はデビュー曲『17才』を始めシングル14作が京平作品。
女性歌手では太田裕美の76曲が最多。やはり大ヒット曲『木綿のハンカチーフ』が白眉。
この代表曲をはじめ浅丘めぐみも多数。
山口百恵は京平作品のイメージがないが、この方は多数あり。
京平先生にとって初の1位になった楽曲『ブルーライトヨコハマ』
超ベテラン女優、歌手の初期の姿も楽しめる7インチの醍醐味。
京平先生自身も最も好きな曲に挙げるこの曲は京平作品売上No.1。レコード大賞受賞。
♪カラオケでサビの英語の歌詞適当に歌いがち
完璧に濃い目の「どや顔」のこの方はこれでレコ大受賞。
デビュー曲から京平作品を歌っていた実力派 岩崎宏美。
両面名曲。
初期はGSモノも多数作曲。
GSからの流れか、堺センセイや井上順の名曲も多数手がける。
実は演歌歌手の作品はあまり手がけていない。いかにも演歌調の楽曲にはしないようだ。
このルックス、現代でも売れそう。
我々の世代のトップアイドルの一人、マッチはデビュー曲『スニーカーぶるーす』以降、
代表曲の多くが京平作品。
でも『ハイティーンブギ』は山下達郎。
マッチに比べると少ないが、やはりこの方も何枚かのシングルが京平作。
これもそうだったのか...。
ジャニーズではマッチとともに京平作品をデビュー時から多数歌っている少年隊。
80年代アイドルの中でも特に作家に恵まれていた感があるキョンキョンも『夜明けのMEW』などの名曲が京平作品。
特に『真っ赤な女の子』はテクノ歌謡として評価が高い。
ロック歌謡と称された桑名正博もデビュー作からほとんどのシングルが京平作品。
タイトル通りナンバーワンヒットになったコレが代表曲。
洋楽で言えば a-ha みたいな、80sといえばコレ、みたいな曲。
どや顔だが、こういうシティポップスの方って自作曲だと思ってた。
80年代アイドルではやはり作家、楽曲に恵まれていた。
コレ、[Pistol In My pocket]でしたっけ、井坂さん?こういう大胆な洋楽からの引用(パクリ?)も見られる。
珍しい近田春夫とのコンビ作。名曲。
ラテン・ディスコな名曲。中原理恵も京平作多数。
庄野真代は和製ファンカラティーナ多数。
日本国民誰もが知るこの曲も。
藤子A先生作詞、京平先生作曲という夢のコラボ。個人的にも一番欲しいレコード。
番外編
残念ながらCDしかリリースされていないが、やっぱり僕らにはこの曲。
しかし、先生の生涯稼いできた印税の額ってどんくらいだろう?
天文学的数字なのは間違いないところだ。
と、いう訳で長々とお送りしてきた筒美京平特集いかがだったでしょうか?
モチロンこんなのホンの一部ですが。
ほとんどの名曲がEARTHBEATで聴けるのでチェックされたし。
『千のヴァイナル』でも、いずれ裏京平特集やりますのでお楽しみに。
最近こんな感じで和モノばっかですが。
*参考資料『Hotwax presents 歌謡曲 名曲名盤ガイド 作曲家編 1959-1980』
*協力 : 円盤堂
文中一部敬称略
by imag0020
| 2011-06-04 13:25
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