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強引

『素晴らしき邦題の世界』シリーズ#02
STRAY CATS / LONELY SUMMER NIGHTS
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ストレイ・キャッツの2ndアルバム[Gonna Ball](81年)
から日本独自のシングルカット。
かなり日本人好みな感傷的メロディのロッカ・バラード。
彼らは本国アメリカより先にイギリス、日本でブレイクしたため、
米国盤には存在しないカップリングのシングルが多数存在し、
コレクターの蒐集対象となっている。
何より面白いのが、日本盤担当ディレクターのセンス爆発の邦題だ。
彼らが人気を獲得したのは、ストレートな楽曲のカッコ良さが評価
されたこともあるが、やはり英国のパンク、ニューウェーヴ、
ニューロマンティックなどの要素を上手く取り入れている点も大きい。
テッズを始めとするファッション、ヘア・スタイルの流行や、
50's、60'sを嗜好するスゥインギング・ロンドンのリヴァイヴァルと
結びつき、ネオ・ロカビリー・ムーヴメントを巻き起こしたのだ。
しかしストレイキャッツ一連のシングルの邦題はネオロカというより、
昭和歌謡ロカビリーや懐メロの流れを汲むセンスである。
1 stシングル[RUNAWAY BOYS]→『涙のラナウェイ・ボーイ』
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2ndシングル[ROCK THIS TOWN]→『ロック・タウンは恋の街』
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3rdシングル[WHAT’S GOIN’ DOWN]→『ごーいんDOWN TOWN』
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(これなど[GOIN’]=『ごーいん』というホントに強引な力技だ。しかも平仮名…)

そして、この『おもいでサマー・ナイト』や、
[I WON’T STAND IN YOUR WAY]→『涙のリトル・ガール』と続く。
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もはや定番の『恋の~』、『涙の~』連発なのだ。
どれも原題に限りなく忠実でいて、
どこか決定的に誤解しているような印象を与えてくれるのもまた
日本盤シングルの魅力である。
by imag0020 | 2008-04-07 16:02 | 素晴らしき邦題の世界

DJ / 音楽評判家 / 80's洋楽王 / マットマートンファンクラブ / アイマグ編集長


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