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『素晴らしき邦題の世界』シリーズ#6

『素晴らしき邦題の世界』シリーズ#6
CULTURE CLUB / DO YOU REALLY WANT TO HURT ME
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昨日の『コマーシャル・ゾーン』に続きカルチャー・クラブの登場。
全英1位、全米2位という大ヒットを記録した3 rdシングル(82年)
英国ラヴァーズ・ロック調な名曲。(B面にはDUBヴァージョンも)
この『君は完璧さ』という邦題は過去このコーナーで紹介した中でも
異例の非常に興味深い経緯によって生まれている。
実はこの曲、昨日も紹介した1stアルバム『ミステリー・ボーイ』に
封入された歌詞カードには2つのタイトルで表記されているのだ。
表面ライナー・ノーツの曲名表記箇所には、
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↑Side-B ⑤曲目『君は完璧さ』と書いてあるのだが、
裏面の歌詞対訳箇所には、
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↑2-⑤『冷たくしないで』と書かれているのだ。
どちらかが、クレジット・ミスなのか。
原題である[Do You Really~]の意味や、歌詞の対訳を読むと、
かなり女々しい男の心情を唄った曲であることから、
『冷たくしないで』という邦題はそれほど異訳ではないと言える。
しかし、『君は完璧さ』となると全く意味が通じなくなってくる。
実はこれ、当初は『冷たくしないで』と表記していたにも関わらず
急遽改題しているのだ。
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ヒットシングル『すみれSeptember Love』(82年)で知られる
日本のNew Wave系バンド、一風堂のメンバーで作曲家としても
80年代に多数のヒットを持つ、見岳章がソロ・シングルとして
[Do You Really~]のカヴァーをリリースしているのだが、
サビ部分以外の歌詞はオリジナルの日本語詞になっていて、
その際に付けられたタイトルが『君は完璧さ』なのである。
つまり、カルチャークラブの日本デビュー盤より先にカヴァー曲が
存在するという異例の事態が起きていたのだ。
しかも、この時点ではカルチャークラブの国内リリース元となる
ビクターもこのカヴァー・ヴァージョンの存在を認識しておらず、
『冷たくしないで』と邦題を発表した後に把握したようである。
同一曲なのにタイトルが異なるとリスナーが混同するという理由で
『君は~』の方に統一したのだと言う。
この曲にいち早く目を付け採り上げていた見岳章もスゴイが、
カルチャークラブがその後、あれほどの世界的ビッグ・グループに化けるとは
まだその当時見岳自身もビクターにとっても予想出来なかっただろうし、
一風堂も前述のヒット曲などでブレイクしていた時期だったので、
その影響力をカルチャークラブのプロモーションに利用したいという
担当者の思惑も見え隠れしていたような気がする。
(今となっては見岳章のヴァージョンの方が相当レアだが)
しかし、本家の方のタイトルを折れて変更させるなんて...
「邦題の世界」屈指の珍エピソードである。
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by imag0020 | 2008-04-15 23:58 | レコード日記
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DJ / 音楽評判家 / 80's洋楽王 / マットマートンファンクラブ / アイマグ編集長


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