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『インパクト・ジャケット図鑑』#3

『インパクト・ジャケット図鑑』#3

NINA HAGEN BAND / AFRICAN REGGAE
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旧東ドイツ・ベルリン出身、ニナ・ハーゲンのアルバム[UNBEHAGEN](80年)からのシングル。
このインパクトあるジャケットもアルバムからの流用デザインである。
ニナ・ハーゲンは劇作家の父と、反体制詩人で女優、オペラ歌手でもあった
母との間に生まれ、若い頃からオペラの舞台に立っていた。
ニナ・ハーゲンの形容不能なパフォーマンスには全てその原体験が生かされている。
演劇的なステージ、突然変異的なオペラ唱法、ジャーマン・エレポップ風サウンド etc.
ポーランドで最初のバンドを結成し、その後西ドイツに亡命、
ロンドンに起きたパンク、ニュー・ウェーヴの波と出会い、
いつしかシーンを代表する女性アーティストとして認知されていったのだ。
この曲はタイトルが示すとおりレゲエ、ダブを採り入れたニュー・ウエーヴサウンドが特徴だ。
歌詞もラスタファリズムやボブ・マーリーについて歌われているようだ。
が、しかしどこか決定的に間違ってるような印象を与えられるサウンドでもある。
同時代に活動し、レゲエ、ダブに接近した女性アーティストにザ・スリッツがいるが、
近年再評価された彼女達と違ってニナ・ハーゲンはキワモノ扱いされているようだ。
だが、真の狂気性や猥雑さという意味ではニナ・ハーゲンの方が勝っているような気がする。
# by imag0020 | 2008-05-31 15:19 | レコード日記

哀愁

『素晴らしき邦題の世界』シリーズ#12
THE BOOMTOWN RATS / I DON’T LIKE MONDAYS
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アイルランド出身のバンド、
ブームタウン・ラッツの代表曲(79年)
この曲は78年にアメリカで実際に起きた
16歳の少女による 自宅近隣にある小学校での
ライフル乱射事件を題材にしている。
月曜を迎えるのが憂鬱であるというだけの理由から、
父親のライフルを持ち出し、
誰彼構わず射殺しようとした
というセンセーショナルな事件、
逮捕された少女が放った一言、
それがこの
[I Don't Like Mondays]というタイトルになっている。
「月曜日は嫌い」この台詞をどう邦題に結び付けるか、この曲は
オペラ的要素を採り入れたクイーンのような
ドラマティックな構成の楽曲であり
『哀愁のマンディ』と付けた担当者のセンスが光る。

その後バンドのリーダー、ボブ・ゲルドフは、
エチオピアを中心とした アフリカの飢餓救済のために
自らが呼びかけたアーティストの集合体を
[BAND AID]と名付け、
84年のクリスマス時期にチャリティソング
[Do They Know It’s Christmas?] をリリースする。
バンド・エイドには、バナナラマ、カルチャークラブ、デヴィッドボウイ、 デュランデュラン、ユーリズミックス、ヘヴン17、ヒューマンリーグ、
ミッジユーロ、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド、フィルコリンズ、 ポールマッカートニィ、スパンダーバレエ、スタイルカウンシル、 ワム!、U2、といった
英国を中心とした50名以上のビッグネームが終結、
当然のようにUKチャート1位のビッグヒットを記録する大成功を収めた。
さらに、即座に反応を示したアメリカのアーティストたちによる、
[USA for AFRICA]や、
世界中を巻き込んだ[LIVE AID]などへと発展し、
ボブ・ゲルドフは一躍時の人となり、
それらの功績が認められて、
英女王エリザベス2世から栄誉あるナイト爵位を含む数々の賞を受賞した。
しかし、これら一連のトピックスは、
彼らの知名度を一気に世界中へ
拡げたにも関わらず、バンドとしての活動はフェイド・アウトしてしまった。

# by imag0020 | 2008-05-30 16:05 | 素晴らしき邦題の世界

『インパクト・ジャケット図鑑』#2

『インパクト・ジャケット図鑑』#2
TWISTED SISTER / WE’RE NOT GONNA TAKE IT
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80年代にはハードロック(HR)、ヘヴィメタル(HM)の全世界的ブームがあった。
デフ・レパード、アイアン・メイデン、ホワイト・スネイク、ジューダス・プリースト、
オジー・オズボーンといった英国勢を始め、オーストラリアからAC/DC、
ドイツのスコーピオンズ、スウェーデンのヨーロッパ(妙な書き方だが)、
はたまた日本のバンド、ラウドネスまで米国進出を果たしているのだ。
当然、アメリカ国内のバンドの躍進は物凄いものがあって、
ヴァン・ヘイレン、ボン・ジョヴィ、ガンズ・アンド・ローゼズら超ビッグ系から
クワイエット・ライオット、モトリー・クルー、ラットらのいわゆるL.A.メタル系、
他にもシンデレラ、ポイズン、ナイト・レンジャーといったバンドが人気を集め、
ついにはキッス、エアロスミス、チープ・トリックなど70年代から活動する
ベテラン勢まで大復活を遂げ、チャートを賑わすHR/HMバブル期を迎えた。
ここに登場するトゥイステッド・シスター(TS)はそんなバブルの恩恵を受けて
ヒットを飛ばしたバンドの一つだ。
グラム・ロックのファッションやキッスのメイクアップの影響を受けたバンドは
当時米国内外を問わず無数に存在していたが、ルックスのインパクトという
点では、このTSとW.A.S.P.というバンドが突出していたような気がする。
ただ、他のバンドの多くが美形ルックスを売りにしていたのに対し、
彼らはニューヨーク・ドールズ風なオカマ・メイクを施したキワモノさで話題を集め、
その見た目からは想像出来ないポップでキャッチーな楽曲がMTV効果も手伝い
大ヒットに繋がっていったのである。
このジャケットは全米チャート15位、なんと300万枚ものセールスを記録した
アルバム[Stay Hungry](84年)からの流用デザイン。
他にも何曲かのヒットを飛ばしたTSだが、バブル終焉とともに消えていった。
と、思っていたが驚いたことに再結成してオールド・ファンを喜ばせているらしい。
# by imag0020 | 2008-05-29 19:54 | レコード日記

『インパクト・ジャケット図鑑』#1

『インパクト・ジャケット図鑑』#1
BOW WOW WOW / I WANT CANDY
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マルコム・マクラーレンが仕掛け人となり話題を集めた
バウワウワウの1stアルバム
『ジャングルでファン・ファン・ファン』
(これも脱力系邦題、ていうかファンボーイスリーとかぶってる)
からのシングル。
82年の初来日ライヴ(with MADNESS!)直後にリリースされたこのシングル、
老舗音楽誌『MUSIC MAGAZINE』のカバーデザインを流用した
日本国内盤仕様ジャケットである。
[I Want Candy]→『好甘味棒』、カップリングの
[Prince Of Darkness]→『暗黒王子』と無理矢理漢字で表記してある。
決してカッコイイとは言えないが、インパクト大。
それにしても、ミュージックマガジンの表紙イラストは昔から疑問だ。
# by imag0020 | 2008-05-27 10:13 | レコード日記

哲学

『素晴らしき邦題の世界』シリーズ#11

BRUCE LEE / MY WAY OF KUNG-FU
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今回はこのシリーズ中ではかなりの異色作を紹介。
老舗映画専門誌『ロードショー』の
ブルース・リー7周忌追悼記念号特別付録として
制作されたソノ・シート7インチ。
東宝レコードからLP、シングルが発売された
『マイ・ウエイ・オブ・カンフー』(79年)
から抜粋して編集したダイジェスト盤。
香港ゴールデン・ハーベスト社が長年秘蔵していた
肉声録音テープ(英語、広東語のヴァージョンがある) を
編集し、音楽を加えたもので、正式な録音年月日は不明。
(まだリーの主宰する『ジークンドー』という
オリジナル武道の名称が出てこないことから、
かなり初期、『グリーン・ホーネット』の頃
ではないかと言われている)
『燃えよドラゴン』で「考えるな、感じろ」
と、弟子に対して語るシーンはあまりにも有名だが、
リーの『マイ・フィロソフィ』はあまりにも深い。
しかし、リーは絶妙な『たとえ上手』でもあり、
かなり難解な内容であっても興味深く聴けるし、
なんとなく理解出来たような気分にさせてくれるのである。
それにしても『私の武道哲学』とは、
堅いイメージではあるが絶妙な邦題センスである。
こんな哲学を語っただけのレコードまで話題になるほど
当時リーの作品はまだまだ渇望されていたわけで、
没後7年を経てもなお、
リーの人気が全く衰えていなかった事の証明となる1枚である。
ただ、哲学を語るのに『怪鳥音』(リーの雄叫び)は必要ないと思う。
# by imag0020 | 2008-05-21 21:45 | 素晴らしき邦題の世界

DJ / 音楽評判家 / 80's洋楽王 / マットマートンファンクラブ / アイマグ編集長


by imag0020
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